前川 覚 担当授業

   ★:2012(平成24)年度開講、  ☆:2012(平成24)年度開講せず

★ 自然科学入門(リレー講義)   総合人間学部全回生
      2003、2005、2006、2008、2009、2010、2012年度
☆ 物理科学のフロンティア(リレー講義)   総合人間学部全回生
      1999〜2002年度
☆ ポケットゼミ(新入生向け少人数セミナー) 全学部1回生
  物性物理学入門セミナー
      1999年度
★ 物理学実験              理系1回生以上
      1980〜2012年度
☆ 物理学II(電磁気学)          理系1回生以上
      1989〜1992年度 
★ 振動・波動論             理系2回生以上
      1993〜1996、1999〜2012年度 
☆ 量子物理学              理系2回生以上
      1993、1996、1998〜2002年度
☆ 課題演習・物理科学・核磁気共鳴    総合人間学部3,4回生
      2003、2005、2007、2009、2011年度
★ 物性特論II(磁性物理学)       総合人間学部4回生
      1996、1998〜2000、2006、2008、2010、2012年度
☆ 素励起基礎論輪講            総合人間学部4回生
      1996、1998年度
☆ 物性セミナー             総合人間学部4回生
      2003〜2008年度
★ 課題研究(卒業研究)         総合人間学部4回生
      1998、2003〜2012年度
☆ 物質相関基礎論               大学院人間・環境学研 究科
      2004、2007年度
★ 磁気物性相関論(磁性・磁気共鳴ゼミナール) 大学院人間・環境学研究科
      2003〜2012年度
☆ 物質環境解析論(磁性・磁気共鳴ゼミナール) 大学院人間・環境学研究科
      1993〜2002年度
★ 磁性・磁気共鳴コロキューム         大学院人間・環境学研究科
      1993〜2012年度
☆ 低温物理学 「磁性体のスピンダイナミックスと核磁気緩和」  大学院理学研究科物理学第1分野
      2001年度

☆ 集中講義  物性物理学特論II 「核磁気共鳴の原理と応用」  島根大学理学部 
      1994年度
☆ 集中講義  基礎物理科学特殊講義   熊本大学大学院理学研究科
      2001年度
 


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授 業 案 内


物理科学のフロンティア(リレー講義) 授業案内
自然科学入門
(リレー講義) 授業案内

●対象
  総合人間学部 全回生

●授業のテーマと目的
 物理の各分野の最先端での研究とその成果についてわかり易く紹介する。各教員が交代で、それぞれの専門分野での話題についてリレー講義の形式で解説を行 う。

   前川担当タイトル
       「磁石の不思議:核磁気共鳴法で見る物質の磁気的性質」


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ポケットゼミ(新入生向け少人数セミナー) 物性物理学入門セミナー 授業案内

●対象
  全学部 1回生

●授業のテーマと目的
 現代の物理学は、電気抵抗や磁石など物質の巨視的(マクロ)な性質や現象を、原子や電子などの微視的(ミクロ)な世界での運動や相互作用から理解しよう としている。ミクロな世界を支配する量子力学や統計熱力学、ミクロな世界を見る実験方法、またその応用を取り上げ、物性物理学の手法を学ぶ。


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物理学実験 授業案内

●対象
  理系 1回生以上
  理学部全組、工学部7〜20組、総合人間学部1〜3組、農学部6組はクラス指定されているが、これら以外の学生も履修することが出来る。

●授業のテーマと目的
 物理学の基礎的テーマについて自ら実験を行い、実験を通して自然と物理学のより深い理解を目指すとともに、実験技術とデータの解析方法を体得する。さら に科学的報告書(レポート、論文)の作成方法を修得する。
 以下の13テーマの内、各学生は9テーマの実験をおこなう。
 各曜日5〜6名の教官が担当している。前川は金曜日担当。

   1. ボルダ振子によるgの測定
   2. 流体の粘性係数の測定
   3. プリズム分光器による原子スペクトルの測定
   4. 回折格子による光の波長の測定
   5. レーザー光を用いた実験
   6. 電気抵抗の測定
   7. 熱の仕事当量Jの測定
   8. 熱電対による温度の測定
   9. 熱電子放出に関する実験
  10. フランクとヘルツの実験
  11. プランク定数の測定
  12. オシロスコープ・インピーダンス測定
  13. 連成振動の実験


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振動・波動論 授業案内

●対象
  理系 2回生以上

●授業のテーマと目的
 単振動より始めて、減衰振動および強制振動を扱い、自由度が2の場合の連成振動を考察する。次に一般の自由度の基準振動モードと基準座標について学ぶ。 さらに、連続体の振動とそれを記述する波動方程式を述べ、その解の性質や固有振動を取り扱う数学的方法としてのフーリエ級数展開を論じる。これらをもとに 波の重ね合わせや干渉・回折等の波の性質について考察する。

●授業計画と内容
  §1.単振動 
     §1.1 振動
     §1.2 単振動
     §1.3 単振動の運動方程式と解
     §1.4 調和振動子のエネルギー
     §1.5 単振動の例 
  §2.減衰振動と強制振動
     §2.1 減衰振動
     §2.2 抵抗のある強制振動
     §2.3 減衰強制振動のエネルギー
  §3.連成振動
     §3.1 二粒子系連成振動
     §3.2 多粒子、多次元系振動の一般論
     §3.3 一次元多粒子バネ系の振動
  §4.連続体の振動
     §4.1 一次元弾性体(棒)の振動
     §4.2 弦の振動
     §4.3 初期条件
     §4.4 フーリエ級数、フーリエ積分
  §5.波動
     §5.1 一次元の波動方程式と波
     §5.2 正弦波
     §5.3 反射と透過
     §5.4 三次元空間の波
  §6.波の重ね合わせと干渉
     §6.1 分散
     §6.2 うなりと群速度

●コメント
 力学、電磁気学の基礎的知識を前提とする。


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量子物理学 授業案内

●対象
  理系 2回生以上

●授業のテーマと目的
 自然現象や物質の微視的領域を支配する量子力学の入門的講義を行う。まず、量子力学の発展において重要な実験やモデルを解説し、ついでシュレディンガー 方程式や波動関数の性質を議論し、具体的問題にそれらを適用する。実験事実と対応させながら量子力学の物理的意味の理解に重点を置いた講義を行う。

●授業計画と内容
  §1.前期量子論
       空洞輻射、光量子説、原子模型、水素原子、物質波
  §2.シュレディンガー方程式
       確率解釈、定常状態と固有値、
  §3.井戸型ポテンシャル問題
       境界条件、束縛状態、トンネル効果
  §4.調和振動子
       零点エネルギー、存在確率、エルミート多項式
  §5.球対称ポテンシャルと水素原子
  §6.波動関数の諸性質
       状態と固有関数、期待値、エルミート演算子、交換関係
  §7.角運動量

●コメント
 物理学基礎論A(力学)、振動・波動論を履修していることが望ましい。


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物性特論II (磁性物理学) 授業案内

●対象
 総合人間学部 4回生

●授業のテーマと目的
 電子のもつスピンに起因する物質の磁気的性質および、それらを測定する実験的手法について解説する。まず、原子内電子の状態と規則性、および原子・分子 がもつ磁気モーメントの性質について説明する。ついで物質内における磁気モーメント間の相互作用や統計的取り扱いについて説明し、スピンの秩序状態と分子 場理論の解説をおこなう。続いて、磁気的素励起として強磁性体や反強磁性体におけるスピン波について解説する。さらに、核磁気共鳴の原理とその応用につい て説明する。
 受講に当たっては、量子力学、統計力学の知識を必要とする。

●授業計画と内容
  §1.イントロダクション
      §1ー1 磁性物理学
      §1ー2 モーメント
      §1ー3 物質の磁気的性質
  §2.磁気モーメント
      §2ー1 電子の軌道磁気モーメント
      §2ー2 電子スピン磁気モーメント
      §2ー3 原子核の磁気モーメント
  §3.原子の電子状態と磁気モーメント
      §3ー1 原子内電子の状態
      §3ー2 孤立した原子・イオンの磁気モーメント
      §3ー3 原子・イオン固有の磁気モーメントによる常磁性帯磁率
      §3ー4 結晶中原子・イオンの磁気モーメント
      §3ー5 結晶場による準位分裂
  §4.交換相互作用
      §4ー1 Heitler - Londonの近似 
      §4ー2 交換相互作用
      §4ー3 超交換相互作用
  §5.スピンの秩序状態と分子場理論
      §5ー1 秩序状態と異方性、有効ハミルトニアン
      §5ー2 分子場理論による強磁性体の磁化
      §5ー3 分子場を考慮した常磁性帯磁率
      §5ー4 反強磁性体の帯磁率
  §6.スピン波(マグノン)
      §6ー1 強磁性スピン波の半古典論
      §6ー2 強磁性スピン波の量子論
      §6ー3 強磁性スピン波理論による磁化、比熱
      §6ー4 反強磁性スピン波
  §7.核磁気共鳴(NMR)
      §7ー1 磁場中の核スピンの静的性質
      §7ー2 核磁気共鳴の量子論
      §7ー3 磁場中の磁気モーメントの運動
      §7ー4 振動磁場による磁化の回転
      §7ー5 緩和とBloch方程式
            §7ー5ー1 緩和方程式
            §7ー5ー2 T1測定法
            §7ー5ー3 スピンエコーとT2、T1測定
            §7ー5ー4 スピン格子緩和時間T1
  §7ー6 NMRから得られる情報
      §7ー6ー1 磁性体
      §7ー6ー2 医療用磁気共鳴イメージング(MRI)


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物性ゼミナール 授業案内

●対象
 総合人間学部 4回生以上

●授業のテーマと目的
 物性物理学についてのテキストを輪読し、変化に富んだ物質の性質を量子物理学や統計熱力学を用いてミクロな観点から理解する素養を養い、特にスピンに起 因する物質の磁気的性質を理解するための磁性物理学の 基礎概念を修得する。


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素励起基礎論輪講 授業案内

●対象
 総合人間学部 4回生以上

●授業のテーマと目的
 物質の磁性的性質や核磁気共鳴についての、テキストや論文を輪読し、物質をミクロな観点から理解する素養を養うとともに、物性物理学、特に磁性物理学の 基礎概念を修得する。


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物質相関基礎論  授業案内

●対象
 大学院人間・環境学研究科 修士課程院生 

●授業のテーマと目的
 この授業は3人の教官がリレー式に行うオムニバス形式の講義で、前川は下記の内容で4回にわたって講義を行う。
 物質の磁気的性質について概観し、ミクロな観点から物質の磁性を観測する手段である核磁気共鳴法について説明する。さらに核磁気共鳴法を医療に応用した MRI(磁気共鳴イメージング)や最先端の磁性物理学研究の内容について解説する。

●授業計画と内容
  §1.物質の磁性
    §1.1 磁性の起源             
    §1.2 電子状態による磁性発生機構に基づく分類
    §1.3 スピン間相互作用と次元性
    §1.4 磁性体の相転移 
    §1.5 常磁性磁化率
    §1.6 スピンの秩序状態と分子場理論
  §2.核磁気共鳴(NMR)
    §2.1 核磁気共鳴の原理(量子論)
    §2.2 核磁気共鳴の原理(古典論)
    §2.3 パルス法核磁気共鳴実験
    §2.4 緩和
    §2.5 NMRから得られる情報
    §2.6 MRI(磁気共鳴イメージング) 
  §3.核磁気共鳴法による磁性体研究の例
    §3.1 磁性体のフラストレーション現象
      §3−1−1 相転移とフラストレーション
      §3−1−2 三角格子反強磁性体
      §3−1−3 かごめ格子反強磁性体
      §3−1−4 量子スピンフラストレーション磁性体
    §3.2 ナノスケール(メゾスコピック)分子磁性体 
      §3−2−1 有限個スピンリング Fe10 
      §3−2−2 磁化の共鳴量子トンネル現象 Fe8 


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磁性・磁気共鳴ゼミナール(磁気物性相関論、物質環境解析論) 授業案内

●対象
 大学院人間・環境学研究科 院生および教員
 興味のある方の参加、歓迎。

●授業のテーマと目的
 磁性物理学や核磁気共鳴についての参考書を輪読し、核磁気共鳴法を用いた磁性物理学の研究に必要な知識や概念を習得する。


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磁性・磁気共鳴コロキューム 授業案内

●対象
 大学院人間・環境学研究科 院生および教員
 興味のある方の参加、歓迎。

●授業のテーマと目的
 磁性物理学や核磁気共鳴法についての新しい論文や重要な論文、また自らの研究内容や興味を持った事について紹介する。
 発表時間は標準2時間だが、時間制限なしでおこなわれる。
 


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低温物理学 「磁性物理学:磁性体のスピンダイナミックスと核磁気緩和」 授業案内

●対象
 大学院理学研究科 院生

●授業のテーマと目的
 スピン系の多体効果として現れる物質の磁気的性質、特にスピンの動的挙動について概説すると共に、それらをミクロな観点から測定する手段である核磁気共 鳴法と緩和現象について解説する。さらに最近のトピックスとして、フラストレーション系磁性体、低次元磁性体、メゾスコピック分子磁性体等を取り上げ、ス ピン系の秩序化過程や量子効果について講述する。


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修2012.3.19、作1998.8.31